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和田 勇生; 三友 宏志*; 粕谷 健一*; 長澤 尚胤; 瀬古 典明; 片貝 秋雄; 玉田 正男
Journal of Applied Polymer Science, 101(6), p.3856 - 3861, 2006/09
被引用回数:21 パーセンタイル:53.63(Polymer Science)放射線グラフト重合法により、生分解性ポリマーであるポリ(3-ヒドロキシブチレート)(PHB)フィルムにアクリル酸をグラフトした。グラフト率が5%を超えると、酵素分解性が失われた。酵素分解性を失ったグラフトフィルムを再加熱成形することにより、酵素分解性は再現した。その場合グラフト率が10%に増加すると加熱成形したフィルムは、PHBフィルムに比べ酵素分解性が向上した。酵素分解性が失われるのは、フィルム表面にアクリル酸がグラフトし、PHB部分に酵素が接触できなくなったためである。また、再加熱により酵素分解性が再現するのは、グラフト鎖がフィルム内に混合され、フィルム表面部分にPHBが現れ、その部分から酵素分解されるためだと考えられる。
井上 豊; 小林 和博; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 久保田 仁*; 吉田 勝
第2回21世紀連合シンポジウム; 科学技術と人間論文集, p.257 - 260, 2003/00
本研究では、燃料電池用架橋フッ素系高分子電解質膜を合成とX線回折(XRD)分析による構造解析を行った。架橋構造を付与したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜にスチレン(St)を放射線グラフトした後、スルホン化を行った結果、Nafionを上回る高いイオン交換容量(1.32.0meqg)を持つ電解質膜を合成できた。架橋及びStグラフト反応が進行するにつれて、PTFE膜の結晶化度は結晶子寸法の減少とともに低下した。最後に、スルホン化した膜がNafionと比べて高い結晶化度を保持していたことは非常に興味深い。
緒方 昭雅*; 仁田 真*; 谷 恒夫*; 八木 敏明; 森田 洋右
電気学会;誘電・絶縁材料研究会資料DEI-97-147155, p.13 - 18, 1997/12
シングルサイト触媒ポリエチレン(S-PE)の原子力施設用ケーブル絶縁材としての可能性を評価するために、結晶化度の異なる種々のS-PEについて、電子線及び線(空気中、酸素加圧下)照射を行った。これら絶縁材の耐放射線性は機械的特性の変化より調べた。結晶化度の高いS-PEの耐放射線性は電子線及び線照射とも従来のPEと同じ程度であったが、結晶化度の低いS-PEは優れた耐放射線性を示した。特に結晶化度が、約20~30%のS-PEは酸素加圧下照射(原子炉環境の低線量率を模擬する照射)での耐放射線性が従来のPEの約3倍高いことがわかった。
吉井 文男; G.Meligi*; 佐々木 隆; 幕内 恵三; A.M.Rabie*; 西本 清一*
Polym. Degrad. Stab., 49, p.315 - 321, 1995/00
被引用回数:36 パーセンタイル:82.08(Polymer Science)エコマテリアル研究の一環として、高分子材料を照射により自然環境下で、速やかに分解する研究を行っている。用いた材料は、プロピレン単独重合体(PP)と造核剤(0.1%)の含むPPである。照射したPPの分解性は、地面より10cmの所に貯蔵したもの、地面及び屋上に暴露して行った。その結果、屋上での暴露試験が最も分解しやすかった。100kGy照射したPPは、照射前の分子量4.4910のものが照射により、2.810に低下し、5ヵ月間の暴露試験で3.810と1/10に低下した。造核剤添加PPは、伸びから評価した分解性は、PP単独よりも大きいが、分子量の低下は少ないことが分った。これは、造核剤によりPPの結晶化度が上り、伸びに寄与している球晶間を結んでいるタイ分子鎖が短いためと考えられる。しかしながら、照射は、自然環境下でのPPの分解を促進するのに効果的であることが分った。
三友 宏志*; 森下 憲雄; 土肥 義治*
Polymer, 36(13), p.2573 - 2578, 1995/00
被引用回数:49 パーセンタイル:87.45(Polymer Science)微生物から抽出して得たポリ(3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシバリレート)(P(3HB-co-3HV))共重合体をアセトン-水系溶液を用いて分別精製した結果、この共重合体はさまざまな3HV組成をもつランダム共重合体の混合物であることが分かった。分別した共重合体は3HV組成が36mol%以下ではP(3HB)結晶相のみが、また56mol%以上ではP(3HV)結晶相のみが観測され、36~56mol%ではP(3HB)とP(3HV)の両結晶相が共存し相手成分を結晶内に取り込み共結晶化しているが、融点は単一であった。共重合体の融点は40mol%3HVで極小点を示す共融現象が見られた。分別した共重合体の非晶および結晶密度が初めて求められ、これを用いることによって試料の密度測定から結晶化度を求めることができた。この値はX線結晶化度とほぼ同様な値となり、共重合体の結晶化度の組成変化を明らかにすることができた。
吉井 文男; 幕内 恵三; 石垣 功
医科器械学, 57(2), p.59 - 64, 1987/02
照射後の保存中の劣化が起こりにくいエチレン鎖を含む共重合ポリプロピレン(CPP)とハーキュレス社のポリプロピレン(profax)の固体構造をX線と粘弾性測定により調べた結果、保存中の劣化が激しいポロプロピレン(PP)に比べると結晶化度が低いことが明らかとなった。また成形において急冷により調製した低結晶化度のPPとCPPいずれも徐冷試料に比べて保存中の劣化が著しく小さく安定であった。保存中の劣化挙動は、パーオキシラジカルの減衰曲線とよく対応し保存劣化の少ない急冷試料は、徐冷試料に比べて照射直後と保存中のラジカル量が著しく少なかった。したがって、PPの経時劣化を防止するにはPPの結晶化度を下げることが有効であると結論できた。
Y.S.Soebianto*; 吉井 文男; 幕内 恵三; 石垣 功
Angewandte Makromolekulare Chemie, 149(2413), p.87 - 99, 1987/00
被引用回数:11 パーセンタイル:54.1(Polymer Science)結晶化度の異なるポリメチルペンテン(TPX)に種々の条件下でアクリル酸をグラフト重合した。真空中前照射によって生成したラジカルは真空中前照射のパーオキシラジカルよりも著しく安定であった。結晶化度の高い試料(34%)は真空中照射のみグラフト重合を起した。低結晶化試料(24%)では真空中,空気中いずれでもグラフト重合が起きた。グラフト重合の初期速度は、低結晶化試料の方が高結晶化試料よりも速い。XMAより低結晶化試料においては、グラフト反応が反応時間とともに試料表面から内部へ進み、反応時間の長い試料は内部まで均一にグラフト重合が起きた。一方、高結晶化試料では、表面からわずかに入ったところまでしかグラフト反応は進まなかった。
吉井 文男; 幕内 恵三; 石垣 功
Polym.Commun., 28, p.278 - 280, 1987/00
耐放射線性のよいポリプロピレン(PP)を見出すために分子量の異なるPPの照射による劣化を調べた。分子量の比較的低いPPは50kGy程度の照射で全く破断伸びがなくなり、著しく劣化しやすい。一方、高分子量PPは、照射中にわずかに劣化し、50kGyでは80%の残留伸びがあった。その試料は放置による劣化が3ヶ月を経過してもほとんど認められなかった。これらのポリマーのモルホロジーは、高分子量PPにおいては分子鎖が永いために成型における結晶化が抑制され、結晶化度が比較的分子量の低いPPよりも低いことが明らかとなった。
望月 清次*; 田村 直幸; 矢作 吉之助*
Journal of Applied Physics, 54(8), p.4433 - 4438, 1983/00
被引用回数:5 パーセンタイル:34.45(Physics, Applied)110~110R/hの高線量率線照射下での低密度ポリエチレンの放射線誘起電気伝導を調べた。低電界領域において、最初の定常誘起電流に続いて、ゆっくりとした増加電流が現われること、そして再び最初の定常誘起電流とは異なった平衡誘起電流の現れることが見いだされた。放射線誘起電流の時間依存性における極性反転効果、温度効果、試料密度効果などを調べた結果、ここで見いだしたある緩和時間を経た後ゆっくりと現われる増加電流は、比較的深いトラップにとらえられたチャージキャリアの熱的再励起によるものであること、また、試料の結晶化度に敏感に依存することなどが推論された。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 高橋 享*; 一色 節也*
IEEE Transactions on Electrical Insulation, 17(4), p.306 - 313, 1982/00
ケーブル用絶縁材料として用いられる高分子材料を原子炉の通常運転条件、仮想事故時条件に暴らして劣化し、それらの放射線誘起電流について研究した。長寿命荷電担体は、非晶性材料ではほとんど認められないが、結晶性材料では比較的多く見出された。劣化により結晶性材料の結晶化度が低下すると、短寿命荷電担体のみが見出された。これは、長寿命担体は結晶のまわり、あるいは、内部に捕捉されていることを示す。仮想事故のうちの高温蒸気、ケミカルスプレーは、誘起電流の発生挙動に大きな影響は与えない。しかし、ポリイミド等縮合重合体は、加水分解を起し使用に耐えない。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 高橋 享*; 一色 節也*
J.Mater.Sci., 17, p.3052 - 3056, 1982/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)熱と放射線との複合環境下で劣化した試料の放射線誘起電流に関する研究を行った。材料としては、絶縁材料として用いられているポリエチレン、エチレンピロポレンゴムを使用した。放射線誘起電流及びその減衰は、試料の結晶性よりむしろ結晶化度によって影響される。結晶性試料では、加熱劣化後照射した方が、その逆の場合より劣化が少ない。また、短寿命担体の数は、結晶化度が低い試料ほど多くなるが、これは、短寿命担体のトラップが非晶領域で起り、長寿命担体は、結晶域でトラップされることを示している。
須郷 高信; 武久 正昭; 町 末男
JAERI-M 5577, 19 Pages, 1974/03
放射線重合ポリエチレンの溶媒成形品の機械的物性を測定し、基礎物性との相関関係について検討した結果、次のことが明らかとなった。(1)成形品の機械的強度は主に結晶化度(密度)および分子量の関数であった。(2)放射線重合ポリエチレンの機械的強度はほぼ市販の高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンの中間の値を示した。(3)気相重合と気液相重合(濡壁式重合)で得られたポリエチレンの機械的物性についてほとんど相異はみとめられなかった。(4)放射線重合ポリエチレンには長鎖分岐と放射線照射の二次効果による少量の架橋構造が存在するため特徴的な破壊現象を示した。